蓄電池はやめたほうがいい。災害対策としては優秀だが元を取るのは難しい。

こんにちはハッチです。

この記事は、蓄電池を検討されいる方に向けた記事です。

  • 売電価格の低下
  • 電気代の高騰
  • 全国各地での災害発生

このような状況もあり、蓄電池に対する注目が集まっています。

しかしながら、

蓄電池はやめたほうがいいなんて話も聞くしどうなんだろう?

このような疑問をもたれている方も多いかと思います。

結論からいうと、

停電対策としてはあり

経済目的ならやめたほうがいい

です。

当ブログとしては、

  • 蓄電池を設置する目的
  • 蓄電池の効果

これらを確認した上で蓄電池を検討してもらいたいと考えています。

そこで、以下の内容で記事を書いてみました。

蓄電池設置の判断に役立つと思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事を書いた人
  • 30代会社員、妻(専業主婦)と子ども(2歳)の3人家族
  • 太陽光発電アドバイザー資格保有
  • 2022年10月にリフォームローンを組んで太陽光発電を設置
  • 見積もりサイトを使ったことで太陽光発電7.14kwを110万円で設置
  • 保証期間内(15年間)で得られる経済的メリットは約150万円の見込み
ブログの感想や質問を見てみる

ご質問などありましたら、お問い合わせフォームやSNSを通じて、お気軽にご連絡ください。
また、感想など聞かせていただけますと、嬉しく思います。

【お問い合わせはこちらから】

“我が家が実際に利用した”おすすめ見積サイト

見積もりサイト「ソーラーパートナーズ」は、

  • 完全無料で利用できる
  • 累計10万人の利用実績
  • 見積サイトで唯一工事完了保証あり
  • NHKやフジテレビの出演実績あり

このように高い実績があります。

太陽光発電は業者によって“100万円以上差が出ることも”あります。

割高な費用で後悔しないためには、複数業者から相見積もりを取ることが必須です!

完全無料”で利用でき、断ることも自由!

簡単に見積もり依頼できるので、気になる方はチェックしてみてください。

\ 最大3社の見積が完全無料 /

目次

蓄電池は経済目的ならやめたほうがいい理由

蓄電池は停電対策もあるけど、一番の目的は電気代を安くして得したいから。

このように考えている方も多いはずです。

実際に蓄電池をつける目的についてアンケートを取ったところ以下のような結果となりました。

多くの人が電気代対策として蓄電池を検討していることがわかります。

確かに、蓄電池を設置することで電気代を安くすることができます。

しかし、電気代を安くできたとしても、“経済的に得するというのは難しい”です。

理由は以下の2点です。

  1. 初期費用が高い
  2. 経済効果が低い

これらの理由について詳しく解説していきます。

蓄電池は設置費用が高い

現在の蓄電池の相場価格は、1kwhあたり15万円〜20万円となっています。

例えば10kwhの蓄電池を単価15万円で設置したとしたら、

150万円の費用がかかります。

太陽光発電と同時に設置するとなると、さらに多くの費用がかかります。

停電対策や電気代が安くなるとはいえ、気軽に設置できる金額ではないですね。

実際にSNSでも高いとの声が多くあります。

蓄電池の価格も徐々に下がってきているとはいえ、まだまだ高いです。

東京都のような充実した補助金があれば設置費用を抑えることができますが、なかなかそういった自治体も少ないです。

東京都の補助金うらやましいですね

補助金は自治体による差が大きいですね

当然ながら、設置費用を回収できなければ、経済的メリットがあるとは言えません。

そして現在の価格だと、高額な補助金でもない限り、回収するまでにかなりの時間がかかってしまいます。
(回収にかかる時間は後ほどシミュレーションします)

蓄電池の経済効果

「設置費用を回収できるのか」

これを計算するには、蓄電池の経済効果を確認する必要があります。

蓄電池の経済効果は次の2つです。

蓄電池の経済効果
  • 太陽光で発電した余剰電力をためて発電しない時間に使う
  • 夜間の安い電気料金単価の時にためて日中の高い時間帯に使う

余剰電力をためて発電しない時間に使う

初めに太陽光発電の余剰電力を利用した方法です。

2024年度の売電価格は16円。

それに対して電力会社から購入する買電単価は30円を超えています。

つまり発電した電気は、売電するよりも、使ったほうがお得になるのです。

とはいえ、日中に使う量にも限りがあります。

そこで役立つのが蓄電池。

使いきれずに売電にまわるはずだった電気(余剰電力)をためることができ、発電しない時間帯に使うことができるのです。

蓄電池の効果的な運用方法の図解

そうすることで“電力会社から電気を買う量を減らす”ことができます。

蓄電池があれば太陽光発電をより効果的に使えるということですね。

しかし一方で、蓄電池は電気を作り出す設備ではないので、

“蓄電池に電気をためた分だけ売電収入は減ってしまいます。”
(ここを意外と忘れている人が多いです!)

経済効果はここも含めて考えなければなりません。

例えば、蓄電池がある場合とない場合とでは、以下のように売電量が違います。

蓄電池なしの場合の売電量図解
蓄電池なしの場合は売電量500kwh
蓄電池ありの場合の売電量図解
蓄電池ありの場合は売電量200kwh

売電量に違いがあることが分かります。

つまり、「太陽光発電の余剰電力を利用した方法」の蓄電池1kwhあたりの経済効果は、

“買電単価と売電単価との差額”なのです。

例えば、具体的な数字にすると以下のようになります。

余剰電力を利用した場合の蓄電池1kwhあたりの経済効果
余剰電力を利用した場合の経済効果

買電単価と売電単価の差が大きいほど経済効果も大きくなります。

電気料金単価の安い時間帯にためて高い時間帯に使う

続いて、電気料金単価の差を利用する方法です。

電気料金単価は電力会社やプランによって違いはありますが、夜間帯に安い料金単価を設定している場合が多いです。

例えば、我が家が契約している電力会社のプランだと、料金単価は以下のようになっています。
※買電単価はこれに燃料費等調整額と再エネ賦課金を加えたものになります

一番大きいところで言えば、デイタイム(夏季)とナイトタイムで、“差は約15円”になります。

安い料金単価の時に買って蓄電池にためておけば、高い時間帯で買う量を減らせますね。

蓄電池があれば、この差額を利用することができるので、電気代を安くすることができます。

電気料金単価差を利用した場合の蓄電池1kwhあたりの経済効果
電気料金単価差を利用した場合の経済効果

電気料金単価差が大きいほど経済効果も大きくなります

蓄電池は元を取ることができるのか

蓄電池1kwhあたりの経済効果について解説しました。

ではその経済効果で蓄電池は元が取れるのか?

元が取れるかどうかは気になるところですね

実際にシミュレーションしてみましょう。

蓄電池の劣化などは考慮せず、毎日フル活用できた場合でシミュレーションしてみます。

固定価格買取制度(FIT)がある10年間とそれ以降の5年間で分けて計算します。
(シミュレーションを15年間としたのは、保証期間15年のメーカーが多いからです)

シミュレーション条件
  • 蓄電池容量: 10kwh
  • 設置費用:150万円(kw/15万円)
  • 買電単価:35円
  • FIT期間中の売電単価:16円
  • FIT期間終了後の売電単価:8円
  • FIT期間中の経済効果(1kwhあたり):19円
  • FIT期間終了後の経済効果(1kwhあたり):27円

まずは、FIT期間中(10年間)の経済効果からです。

10kwh × 19円 × 365日 × 10年間
= 693,500円

続いてFIT期間終了後(5年間)の経済効果です。

10kwh × 27円 × 365日 × 5年間
= 492,750円

15年間の経済効果
= 1,186,250円

設置費用−1,500,000円
経済効果+1,186,250円
収支−313,750円

毎日フル活用しても15年間では元が取れないという結果となりました。
(電気代が変動していけば、経済効果も変わるのであくまで参考程度にしておいて下さい)

劣化を含めるともっと厳しい結果になりそうですね。

高額な補助金などがある場合を除いては、現在の蓄電池価格だと保証期間内に元を取るのは難しいですね。

各メーカーの保証期間については以下のようになっています。

メーカー保証期間
シャープ10〜15年
ニチコン10年〜15年
長州産業15年〜20年
オムロン10年〜15年
テスラ10年

現在の蓄電池の寿命は、

  • 6000サイクル〜12000サイクル
  • 10年〜30年

このくらいだと言われています。

ただし、実績も少なく正確なところはわかりません。

もちろん、保証期間以上に使える可能性はあるので、絶対に元が取れないというわけではありません。

しかし、保証期間が終われば、修理・交換費用は自己負担になってしまいます。

故障してしまう可能性があるからこそ、

当ブログとしては、元が取れるかどうかは、「保証期間を基準」にすべきと考えています。

太陽光発電だけだと損をするというのは嘘

太陽光発電だけだと損するなんていう人がたまにいます。

実際に我が家にも訪問販売業者がきて、このように言われました。

今は売電価格が下がっているから、売るよりも蓄電池を設置して自家消費率を高めたほうが良いです。太陽光発電だけだと損してしまいますよ。

断言しますが、“太陽光発電だけだと損するなんてことはありません”

これは、蓄電池を契約させたいためのセールストークです。

では、実際に計算してみましょう。

※太陽光発電、蓄電池の劣化やメンテナンス費などは入れていません。
実際には、ここまで高い自家消費(蓄電池フル活用)は難しいかと思いますが、あえて蓄電池有利で計算しています。

太陽光発電のみ
  • 太陽光発電:7kw
  • 太陽光発電設置費用:140万円
  • 年間発電量:8400kwh
  • 年間売電量:5880kwh
  • 自家消費量:2520kwh
  • 売電単価:16円
  • 日中の電気料金単価:35円(燃料費等調整額、再エネ賦課金を含む)
太陽光発電+蓄電池
  • 太陽光発電: 7kw
  • 太陽光発電設置費用:140万円
  • 蓄電池:10kwh
  • 蓄電池設置費用:150万円
  • 年間発電量:8400kwh
  • 年間売電量:2400kwh
  • 自家消費量:6000kwh
  • 売電単価:16円
  • 買電単価:35円(燃料費等調整額、再エネ賦課金を含む)
項目太陽光発電太陽光発電+蓄電池
設置費用−1,400,000円−2,900,000円
年間売電収入+94,000円+38,400円
年間電気代削減効果+88,200円+210,000円
10年間収益+1822,000円+2,484,000円
設置費用との収支+422,000円−416,000円

太陽光発電だけの場合は、10年間で設置費用回収できて、さらに利益がでます。

それに対して太陽光発電+蓄電池では、10年間で設置費用を回収することができません。

実際にX(旧Twitter)でも以下のようなアンケートが取られていました。

以上のアンケート結果を見ても、

蓄電池があることで初期費用を回収するまでの期間が長くなっている

ということが分かります。

太陽光発電だけの方が早く元を取れるんですね。

経済的なことだけ考えるなら、蓄電池を設置するより太陽光発電をできるだけ多く設置した方がお得です

実際に太陽光発電だけを設置している我が家の収支をこちらで公開していますので、参考にしてみて下さい。

こちらは我が家の太陽光発電年間実績です。(2023年)

蓄電池がなくても、自宅で使用した電気のうち“43%”は太陽光発電でまかなえています。

しかも、太陽光発電でまかなっている電気は、料金単価の高い時間帯の電気です。

これを多いと感じるか、少ないと感じるかはひとそれぞれですが、

我が家としては、太陽光発電だけでも十分満足しています。

停電対策目的なら蓄電池はおすすめ

ここまで「経済目的で蓄電池するのはやめたほうがいい」と解説してきました。

しかしながら、停電対策として設置を考えている人もいるはずです。

結論としては、停電対策目的であれば蓄電池はおすすめです。

太陽光発電単体だと、太陽が出ている間しか電気が使えず、しかも使えるのは非常用コンセントだけです。

停電時に太陽光発電で使える非常用コンセント写真
我が家の非常用コンセント写真

太陽光発電だけだと天気が悪い日や夜間が不安ですね。

それに比べて、蓄電池は停電対策として優秀です。

ためた電気は夜間に使えますし、蓄電池の種類によっては家中の電気が使えます。

実際に蓄電池の必要性を感じている人は多いです。

このように蓄電池をつけて良かったという人は多く、つけなかったことで後悔している人もいます。

昨今の災害状況などを考えると、全然ありだと思います。

蓄電池があれば停電時の安心感も違いますね。

\ 我が家が利用した見積サイト /

蓄電池は割高な費用で設置しないことが大事

蓄電池を設置する場合、一番気をつけなけれいけないのが、設置費用です。

太陽光発電と蓄電池は、全く同じ容量、メーカーだったとしても業者によって価格は大きく異なります。

数万円程度の差であればまだいいのですが、“100万円以上”違うことだってあります。

とくに、こういった言葉には注意が必要です。

こんなセールストークに注意!

  • 電気代がタダになります
  • 今ならキャンペーン価格で設置できます
  • 今ならモニター価格で設置できます
  • 今なら工事費が無料です

いかにもお得に聞こえますが、実は割高だというケースが大半です。

営業さんの話を聞いてその場で契約というのは危険です。

割高な価格で設置しないためにはどうすればいいんですか?

割高な価格で設置しないためには相見積もりを取ることが必須です

相見積もりをした場合としなかった場合では大きな差がでます。

このように大きな違いがあることが分かると思います。
(本来であれば、ここまで価格差があること自体おかしいのですが)

割高だと知らずに設置してしまったと後悔している人をよく見かけます。

契約して設置しまった後では取り返しがつきません

我が家は太陽光発電だけですが、見積もりサイトを使って相見積もりした結果、

割安で設置することができ、収支は毎月プラスです。

相見積もりは複数業社とのやりとりで多少手間はかかりますが、

ぼったくり価格で設置しないためにもやっておいて損はないです。

\ 我が家が利用した見積サイト /

まとめ:蓄電池は目的によって決める

蓄電池を検討されてい方に向けて書きましたが、少しでも参考にしていただけたでしょうか?

今回の記事の内容をまとめると以下のようになります。

記事のまとめ
  • 蓄電池で経済的に得することは難しい
  • 太陽光発電だけの方が早く元が取れる
  • 蓄電池は停電対策として設置するならおすすめ
  • 蓄電池を設置する場合は割高な見積価格に注意

我が家は経済的な目的を優先しているので、現時点で蓄電池は設置していません。

しかし、それが正しいのではなく、各家庭によって答えは違うと思います。

蓄電池は設置する目的が大事ってことですね。

ただし、今回解説したのはあくまで現時点での話です。

今後さらに電気代が高騰していったり、蓄電池の価格も安くなっていけば、経済的に得するかもしれません。

状況が変われば、記事も随時更新していきます。

当ブログでは、この他にも家庭用太陽光発電に関する情報を発信しています。

何か気になることや、疑問などありましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

\ 我が家が利用した見積サイト /

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

30代会社員、妻、長女と3人で暮らしています。

2022年に新居を建て、その2ヶ月後に太陽光発電を設置。

我が家の実体験をもとに家庭用太陽光発電について役立つ情報を発信しています。

目次