こんにちは、ハッチです。
家庭用太陽光発電でよく耳にする「過積載」という言葉。
しかし過積載について、
- 太陽光パネルを多めに載せても問題ないの?
- 本当にお得になるの?
このような疑問を持つ方は多くおられます。
そこでこの記事では、過積載のメリットやデメリットなどについて分かりやすく解説します。

過積載を正しく知ることでコスパの高い設置容量の選び方ができるようになります。
我が家の実例も交えて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 30代会社員、妻(専業主婦)と子ども(4歳)の3人家族
- 太陽光発電アドバイザーの資格を保有
- 家は一戸建でオール電化
- 2022年10月にリフォームローンを組んで太陽光発電を設置
- 見積りサイト
を使ったことで相場よりも75万円安く設置 - 保証期間内(15年間)で得られる経済的メリットは約150万円の見込み
そもそも過積載って何?
最初に過積載について簡単に説明します。
過積載とは、
「パワコンの容量よりも、太陽光パネルの合計出力が大きい状態のことです。」
- 太陽光パネル:太陽光を電気に変換する装置(直流電気)
- パワコン:直流電気を自宅で使える交流電気に変換する装置
例えば、以下の太陽光パネル20枚設置したとします。


すると、太陽光パネルの合計出力は、
340W × 20枚 = 6.8KW(6800W)
このようになります。
続いてパワコンです。
以下のパワコン(赤枠で囲んだ)だと出力は5.5kwになります。


これをまとめると、
- 太陽光パネル:6.8kw
- パワコン:5.5kw
このようにパワコンよりも太陽光ぱねるが多い状態となり、過積載率は124%になります。
(6.8kw ÷ 5.5kw = 124%)
太陽光発電の過積載は一般的



過積載と聞くと良くないイメージを持たれる方もいるかもしませんが、太陽光発電において過積載は普通のことです。
我が家も太陽光パネル7.14kw、パワコン5.5kwで過積載しています。
過積載をしている人の事例です↓
太陽光、パワコン5.5/パネル9kWで中々の過積載とはいえ異常に発電しまくってて、この時期で晴れの日は1日40kWh超えてはる。
— ynesco* (@ynesco) November 7, 2022
大体年平均3kWh/kW日らしいから、奈良の日射ランキング低いことも考えると相当頑張ってる気がする。 pic.twitter.com/NpLoFQxiCH
太陽光パネル4.725kw載せてパワコン5kwで今の発電量3.6kwくらいなんだけどそんなもんか?🤔
— 春巻き@タマホーム施主 (@bokuranoie0511) August 1, 2022
北関東で平均発電量1200kwh/kwこえます。
太陽光発電の場合も、パネル容量に対して、容量の100%を出力することは殆どありません。ですので太陽光発電所の容量が大きくても必ずしもその容量のkWがでているわけではないです。逆にこの事があるので、パワコン容量に対してパネルをたくさん載せる通称「過積載」を行う企業が大半です
— 翼が折れたきたきつね (@northfox_wind) December 29, 2015
太陽光の0円リース見積り
— 家建てコーチ👁痩せるってなに? (@BSBLcoacher) March 9, 2021
8.45kwのパネルに5.5kwのパワコン一台
売電19円
買電25円
年間11.000kw(20万)×10年
リース料金18.4万×10年
差し引き16万
工事保証は15年
機器保証も問題ない
kw単価21.4円
買取だと10万安くて利息込み165万(組めれば)
Qセルもいいのかなぁ…?
どなたかアドバイスを~🙏



過積載がどんなものか分かりました。過積載している人も多い
ですね。



過積載について理解できたということで、続いては、過積載のメリット、デメリットについて説明していきますね。
過積載のメリット
メリット① 発電量を最大化できる
家庭用太陽光発電は出力10kw未満と規定されており、10kwを超えると事業用太陽光発電となります。
例えば4.4kwと5.5kwのパワコン2台設置した場合↓


これだと合計9.9kwなので、家庭用太陽光発電での扱いになります。
では、家庭用太陽光発電の場合、パネルも9.9kw未満にする必要があるのか?
答えは「いいえ」です。



太陽光パネルが10kwを超えていても、パワコンが10kw未満だと家庭用太陽光発電となります。
基本的に太陽光発電は発電量が多いほど、長期的にみても収益は大きくなります。
設置スペースが残っているのに、パワコンに合わせて10kw未満してしまうと最大限の発電量は得られません。
そんな時は過積載が有効的です。
家庭用としての規定内で、最大限の発電することができます。



過積載することで発電量も増えて収益もアップしそうですね。
メリット② パワコンを効率的に使える
太陽光パネルの最大出力はベストな条件が整った時にです数値です。
では普段、太陽光パネルの最大出力を発電することがあるかというと、残念ながらほとんどありません。
例えば、
パワコン:5.5kw
太陽光パネル5.5kw
これだと、太陽光パネルで5.5kw発電することがほとんど無いため、パワコンに余力がある状態となります。



余裕だな〜
しかし過積載をすれば、発電量が5.5kwに達することが多くなり、パワコンの能力を最大限使うことができます。



最大限のパワーで頑張るぞ!
メリット③ コスト削減
過積載でパワコンの設置台数を減らせば、初期費用、交換費用のコスト削減につながります。
例えば太陽光パネル7kwの場合だと、
- 4.4kwのパワコン2台
- 5.5kwのパワコン1台
この2つのパターンで設置できますが、選択すべきは②5.5kw1台のパターンです。



①のパターンだと、「パワコンに余力がある」「台数が増えてコスト増」でコスパが悪くなります。
パワコンは1台あたり数十万円の費用がかかります。
初期費用、交換費用のコスト削減で、元が取れるまでの期間も短くなり、リスク低減にもつながります。
過積載のデメリット
デメリット① ピークカットによる発電の損失
過積載した場合で、パワコンの容量以上に発電した電気はカットされます。
どれくらいの量をカットされるかは、発電量シミュレーションである程度の数値は確認できます。
我が家の場合だと、発電した電気のうち2.7%はカットされるシミュレーションになっています。
(太陽光パネル7.14kw、パワコン5.5kw、過積載率130%)





せっかく発電した電気なのにもったいない気がしますね。



せっかく発電した電気なのにという気持ちにはなりますよね。
デメリット② 初期費用が大きなる
過積載をすることで初期費用が増加するこもあります。
- 過積載せずに9.9kwのパワコンに合わせて9kwの太陽光パネルを設置
- 過積載して9.9kwのパワコンに13kwの太陽光パネルを設置
この2つを比較すると、当然ながら②の方が太陽光パネルの容量が多い分、初期費用は大きくなります。



初期費用を安くしたい人にとっては過積載はデメリットになるかもしれません。
しかし、初期費用が高くなる分、発電量も多くなります。
結果として、長期間で見た時のトータル収支は過積載した方がお得となるケースも十分あります。
結局のところ過積載した方がお得なの?
過積載をしたほうがいいのか?やめたほうがいいのか?
これは、メリット、デメリットを天秤にかける必要がありますが、
基本的には過積載したほうがお得になるケースが多です。



なぜ過積載したほうがお得になるケースが多いのか解説していきますね。
パワコン2台で過積載する場合
太陽光パネルをパワコンに合わせて10kw未満に抑える。
(パワコン10kw未満は家庭用の上限)
そうすることで、過積載するより初期費用は安く抑えることができます。



初期費用も抑えれるし、無理に過積載しないくても良いような、、、
では、どうして過積載したほうがいいのか?
理由は以下の2点です。
- 発電量が多いほうがトータル収益は大きくなる
- 設置容量が多くなるほどkw単価は安くなりやすい



簡単にいうと、「初期費用は高くても発電量が多いから、費用回収までの期間はさほど変わらない」「費用回収後は発電量が多いほど収入も多くなるのでお得」ということです。
当ブログでは、太陽光パネルの設置容量は家庭用の範囲内で最大限設置することを推奨しています。
詳しくはこちら記事を参考にしてみてください↓


パワコン1台で過積載する場合
パワコン1台で過積載する場合の狙いは、パワコン台数削減によるコストカットです。
一方で、デメリットで解説したように、「発電した電気のピークカット」これも考慮する必要があります。
過積載したほうがいい場合とは、
パワコン1台のコスト > ピークカットによる損失



ピークカットの損失よりもパワコン1台にかかるコストのほうが大きくなる場合は過積載したほうがお得になります。
我が家を事例にして解説します。
発電量シミュレーションでは発電した電気のうち2.7%がピークカットになっています。


過積載した場合としなかった場合の発電量は以下のとおりです。
- 過積載あり:8650kwh
- 過積載なし:8890kwh
つまり、ピークカットで損失する電気量は240kwhになります。
自宅で5.5kw以上電気を使うことはほとんどないので、ピークカットされる電気は余剰電力となります。



エアコン、エコキュート沸き上げ、IH、電気自動車充電を同時に使ったとしても消費電力は5.5kwでした。


我が家は2022年に太陽光発電を設置しているので、売電単価は17円になります。
以上のことを踏まえて、ピークカットによる10年間経済損失を計算すると、
240kwh × 17円 × 10年間 = 40,800円
このようになります。



パワコンのコストが数十万円に対して、ピークカットの損失は40,800円なので過積載の方がお得ということですね。



その通りです。数字にしてみると過積載の方がお得というのが分かると思います。
過積載に関する注意点
メーカー規定を超える過積載
過積載はできるからといって無制限にしていいというわけではありません。
メーカーが規定する範囲以上に過積載した場合、メーカー保証適用外となります。



メーカーが規定する過積載ってどのくらいなんですか?



どこまで過積載できるかは、メーカーや商品によって違うので確認する必要があります。
太陽光発電で損しないためにはメーカー保証はとても重要です。
規定以上の過積載を提案する業者はいないと思いますが、不安な場合は、メーカーに確認してみた方が良いかと思います。
最適ではない過積載プラン
今まで私が相談を受けた中で、「この提案は最適ではないのでは?」というものを見てきました。
これが実際にあった提案内容です。
- 太陽光パネル:7.28kw
- パワコン:3.0kw、4.0kw
この提案だとパワコンが2台となってしまい、コストは増加します。
これだったら、5.5kwのパワコン1台にしたほうがお得です。



売ることばかりで、知識のない営業マンもいるので注意が必要です。



提案内容もしっかり確認しないといけませんね。
- 過積載について正しく理解する
- 複数業者から見積もりを取って提案内容を比較する
この2つをするだけで良い提案なのかどうか見えてくると思います。
過積載に関するよくある質問
過積載についてよくある質問をまとめました。
- どれくらいまで過積載できますか?
-
可能な過積載率はメーカーや商品によっても変わってきます。規定範囲内かどうかは業者もしくはメーカーに確認すると良いです。
- 過積載で壊れやすくなったりしますか?
-
メーカーに確認したところ、「規定内の過積載であれば、壊れやすくなったりすることはない」との回答でした。
- 業者の提案が最適か分かりません
-
業者の提案が最適か分からない場合は、お気軽にご連絡ください。(お問い合わせはこちら)
複数業者から見積もりを取って提案内容を比較するのも大事です。 - 太陽光パネルを増設して過積載することもできる?
-
太陽光パネルを後付けで増設して過積載することも可能です。ただし、FIT期間中の増設で、10kw以上となる場合には注意が必要です。増設できる容量の規制や売電価格・期間の変更などがあります。
まとめ:過積載は長期的にみてお得な選択肢
今回は、家庭用太陽光発電における「過積載」について解説しました。



過積載について正しく理解すれば、最適な設置容量選びができそうですね。



過積載にはデメリットもありますが、長期的見れば、収益が大きくなるケースが多いので前向きに検討する価値は十分あります。
ただし、注意すべき点もあります。
- メーカー保証の範囲を超えるような過積載
- コスパの悪い過積載提案
これらのことには気をつけましょう。
過積載で失敗しないためのポイントは、
- メーカー規定を確認すること
- 複数の業者から見積もりを取って提案を比較すること
我が家も過積載をしていますが、収支もプラスでコスパの良さを実感しています。
当ブログでは、この他にも家庭用太陽光発電に関する情報を発信しています。
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