太陽光発電９kwの発電量や設置費用ってどれくらい？経済効果についてわかりやすく解説。

こんにちは！ハッチです。

自宅に9kwほどの太陽光発電を設置できるけど、

このような疑問をもっている方も多いかと思います。

そこでこの記事では、太陽光発電9kwの設置費用や経済効果について以下の内容で記事を書きました。

この記事を見ることで、太陽光発電9kwした場合の経済的メリットが分かります。

↓他の容量についてはこちらでまとめています。

• 太陽光発電４kwの経済効果
• 太陽光発電５kwの経済効果
• 太陽光発電６kwの経済効果
• 太陽光発電７kwの経済効果
• 太陽光発電８kwの経済効果

太陽光発電を9kw設置して得する？損する？

太陽光発電を9kwほど設置したとして、

「得するのか？損するのか？」

これが一番気になるところだと思います。

結論から言うと、得するか損するかはケースバイケースです。

誰もが絶対に得するわけでもなく、誰もが絶対に損するわけでもありません。

しかしこれだと、

こうなると思うので、詳しく解説していきますね。

太陽光発電の経済効果に大きく関わってくるのが、次の3つです。

1. 設置費用
2. 発電量
3. 売電収入と電気代節約効果

この3つが分かれば、太陽光発電の経済効果見えてくるので、設置すべきかの検討材料となるはずです。

それでは、一つずつ解説していきます。

太陽光発電9kwの設置費用ってどれくらい？

太陽光発電9kwを設置する前にどれくらいの費用がかかるか知っておくことは、とても重要です。

業者から提示された見積もり価格が、安いのか高いのか分からず、

その結果、“知らずに割高な価格で設置してしまった”という人が多くいます。

割高な費用で設置しないためにも、まずは太陽光発電9kwの相場価格から確認していきましょう。

こちらは経済産業省が公表している家庭用太陽光発電の相場価格です。

経済産業省の資料によると、2025年度の相場価格は1kwあたり25.5万円になります。

太陽光発電7kwの場合だと以下のようになります。

9kw × 25.5万円 = 229.5万円

しかし、“相場価格はあくまで平均価格であって、業者によって設置費用は大きなばらつきがあります。”

相場価格を知っておくことは重要ですが、あくまで参考程度にしておきましょう。

当ブログでは、“相場価格ではなく、適正価格で設置することを推奨しています。”

明確な適正価格というのはありませんが、当ブログでは、以下を適正価格として考えています。
（※設置場所の状況などによっても価格は変わってくるので、参考程度にしておいてください）

設置容量	１kw単価
3kw	21万円
4kw	20.5万円
5kw	20万円
6kw	19.5万円
7kw	19万円
8kw	18.5万円
9kw	18万円
10kw	17.5万円

設置容量9kwの場合だと、1kwあたり18万円。

9kw × 18万円 = 162万円

適正価格で設置できた場合、これくらいの費用となります。

適正価格、相場価格、割高価格それぞれの単価で9kw設置した場合の比較です。

１kw単価	9kw設置費用
19万円 (適正価格)	162万円
25.5万円 (相場価格)	229.5万円
30万円 (割高価格)	270万円

適正価格と割高価格では108万円も差があることがわかります。

設置した後に割高な費用だったと知っても取り返しがつきません。

業社から受け取った見積もり見て、それが高いのか、安いのか判断できるようにしておきましょう。

太陽光発電9kwの発電量ってどれくらい？

太陽光発電の年間平均発電量は、1kwあたり1100kwh〜1300kwhほどとなっています。

例えば、我が家の場合だと7.14kw設置しており、2023年の年間発電量は9947kwhでした。

1kwあたりにすると、1393kwhになります。

平均的な発電量だと9kwの場合、以下の表くらいになります。

1kwあたりの年間発電量	太陽光発電9kw
1100kwh	9900kwh
1200kwh	10800kwh
1300kwh	11700kwh

ただ、この発電量を突然聞いても、それがどのくらいの電気量なのかイメージできない人も多いかと思います。

東京電力によると、月間の平均電気使用量は以下のようになっています。

• 一般家庭の電気使用量月平均は290kWh（年間3480kwh）
• オール電化の電気使用量月平均は660KWh（年間7920kwh）

太陽光発電9kwだと、オール電化の年間電気使用量よりも多い量を発電します。

しかし、発電量は設置場所や状況などによって大きく変わるので、

まずは、“どれくらい発電が見込まれるのかシミュレーションしてみることが重要です。”

中には、契約してもらうために“発電量を水増しして見せてくる悪徳業社もいるので、平均発電量と比較して明らかに発電量が多い場合”には、注意が必要です。

シミュレーションの結果、日当たりが悪いなどで発電量が見込めない場合は、設置するのはやめておいたほうが賢明です。

太陽光発電9kwの売電収入と節電効果

家庭用太陽光発電の場合、発電した電気は自宅で消費することが優先となり、

消費しきれずに余った電気を売電する仕組みになっています。

太陽光発電9kwを設置したとして、どのくらいの売電収入と節電効果があるのか？

売電収入と節電効果に大きく関係してくるのが次の二つ。

1. 発電量
2. 発電量に対する自家消費率

①発電量については、先ほど解説したとおりで、9kwの場合だと年間発電量は、

9900kwh〜11700kwhほどになります。

②発電量に対する自家消費率とは、発電した電気を自宅で消費した割合のことです。

同じ太陽光発電9kwだったとしても、設置状況や暮らし方などによって発電量と自家消費率は変わってきます。

現在の売電価格と電気代であれば、“発電した電気は売るより使う方がお得”で、自家消費率が高いほど収益は大きくなります。

自家消費についてはこちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

太陽光発電9kwの経済効果をシミュレーション

同じ太陽光発電9kwだったとしても、設置状況や暮らし方によって発電量と自家消費率は変わってきます。

今回は、さまざまなパターンで、どのくらい売電収入と節電効果が見込まれるのかシミュレーションしてみました。

太陽光発電9kwの売電収入と節電効果（年間発電量9900kwhの場合）

自家消費率	自家消費量	売電量	節電効果	売電収入	収入合計
10%	990kwh	8910kwh	34650円	129908円	164558円
20%	1980kwh	7920kwh	69300円	115474円	184774円
30%	2970kwh	6930kwh	103950円	101039円	204989円
40%	3960kwh	5940kwh	138600円	86605円	225205円
50%	4950kwh	4950kwh	173250円	72171円	245421円
60%	5940kwh	3960kwh	207900円	57737円	265637円

太陽光発電9kwの売電収入と節電効果（年間発電量10800kwhの場合）

自家消費率	自家消費量	売電量	節電効果	売電収入	収入合計
10%	1080kwh	9720kwh	37800円	141718円	179518円
20%	2160kwh	8640kwh	75600円	125971円	201571円
30%	3240kwh	7560kwh	113400円	110225円	223625円
40%	4320kwh	6480kwh	151200円	94478円	245678円
50%	5400kwh	5400kwh	189000円	78732円	267732円
60%	6480kwh	4320kwh	226800円	62986円	289786円

太陽光発電9kwの経済効果（年間発電量11700kwhの場合）

自家消費率	自家消費量	売電量	節電効果	売電収入	収入合計
10%	1170kwh	10530kwh	40950円	153527円	194477円
20%	2340kwh	9360kwh	81900円	136469円	218369円
30%	3510kwh	8190kwh	122850円	119410円	242260円
40%	4680kwh	7020kwh	163800円	102352円	266152円
50%	5850kwh	5850kwh	204750円	85293円	290043円
60%	7020kwh	4680kwh	245700円	68234円	313934円

発電量と自家消費率によって収益が大きく違うことがわかると思います。

買電単価は毎月変動しますが、上昇傾向にあり、今後も値上がりしていくことが予想されています。

太陽光発電9kwの10年間の経済効果

それでは、太陽光発電9kwの経済効果を見ていきましょう。

経済効果は、

1. 初期費用
2. 発電量
3. 自家消費率

この３つの要素によって変わってきます。

今回は太陽光発電9kwの初期費用を、

• 相場価格で設置した場合
• 適正価格で設置した場合

この2つのパターンでシミュレーションしていきます。

シミュレーション期間は10年間で、条件は以下のとおりです。

※あくまでシミュレーションです。暮らし方が変われば、自家消費率も変わり、買電単価も毎月変動(自家消費の価値が変動)するので、参考程度にしておいて下さい。

太陽光発電9kwを相場価格で設置した場合の費用対効果

設置費用	255,000円 × 9kw	−2,295,000円
売電収入	86,400kwh × 14.58円	＋1,259,712円
節電効果	21,600kwh × 35円	＋756,000円
経済効果(収支)	売電収入 ＋ 節電効果 − 設置費用	−279,288円

相場価格で設置し、自家消費率20%で運用した場合、10年間の経済メリットは−279,288円となりました。

初期費用以外にも、点検・メンテナンス費用などのコストもかかってくるので、そのあたりも想定しておく必要があります。

ただし、10年間の収支はマイナスだったものの、もっと長期的に見れば十分メリットがあると予想されます。”

11年目以降はFIT期間終了で売電単価が下がってしまいますが、現在よりも買電単価が高くなっていることが予想されるため、経済効果が極端に下がるということは考えにくいです。

太陽光発電9kwを適正価格で設置した場合の費用対効果

設置費用	180,000円 × 9kw	−1,620,000円
売電収入	86,400kwh × 14.58円	＋1,259,712円
節電効果	21,600kwh × 35円	＋756,000円
経済効果(収支)	売電収入 ＋ 節電効果 − 設置費用	＋395,712円

続いては、適正価格で設置した場合の費用対効果です。

10年間の経済メリットは＋395,712円となりました。

初期費用を安く抑えることで、コスト回収までの期間が早くなり、損するリスクを低くすることができます。

逆に割高な価格で設置した場合、“保証期間内に初期費用を回収できない可能性があるため、損してしまうリスクは高くなります。”

割高な費用で設置しないためには、相見積もりをすることが重要です。

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太陽光発電9kwに蓄電池は必要？

電気代の値上がりもあり、最近は太陽光発電と蓄電池をセットで設置する方が増えてきています。

このように話をしてくる営業マンが多くいると思います。

では本当に、太陽光発電9kwに蓄電池は設置したほうがいいのでしょうか？

結論から言うと、“経済目的での設置はおすすめしません。”
（※ただし補助金などで、すごく安く設置できる場合は別です）

理由は、現在の蓄電池の価格では元を取ることが難しいからです。

蓄電池の経済効果というのは次の二つ。

• 買電単価と売電単価の差額
• 夜間買電単価と昼間買電単価の差額

この単価の差額は大きく見ても1kwhあたり25円ほどです。

この経済効果だと保証期間内に初期費用を回収することは困難です。

蓄電池の経済効果についてはこちらの記事で詳しく書いています。

我が家は太陽光発電7.14kw設置していますが、冬場で少し曇っている日であれば、余剰電力はこの程度です。

経済的なことを考えるなら、蓄電池よりも太陽光発電を最大限に設置すべきです。

ただし、“停電対策として考えるなら蓄電池は優秀です。”

太陽光発電のみであれば、非常用コンセントで1500wまでの家電しか使えませんが、

蓄電池があれば、家中の電気を使うことができます。
（全負荷型の蓄電池）

“停電時も普段と同じように電気が使えるようにしておきたい”という人には蓄電池はおすすめです。

太陽光発電9kwについてのまとめ

今回は太陽光発電9kwについての記事でした。

太陽光発電9kwの設置費用や、経済効果について知っていただけたかと思います。

国の電気代補助が終了すれば、さらに電気代は高くなっています。

そのような状況もあり、太陽光発電の導入効果というのは、より大きくなってきています。

我が家では、このような厳しい状況の中でも、太陽光発電のおかげで電気代に悩むということはありません。

電気代値上がりが騒がれる中ですが、わが家では新居に住み始めてからの電気代最安値を更新しました🎉

・一戸建て
・オール電化
・3人家族
・太陽光発電7.14kw
・蓄電池なし

2024年5月
買電量 182kwh
電気代 5407円 pic.twitter.com/p8Q6XswYDh

— ハッチ@家庭用太陽光発電 (@hacchi_myhome) May 20, 2024

太陽光発電が気になっているという方は、ぜひ前向きに検討してみてください。

当ブログでは、この記事以外にも家庭用太陽光発電について役立つ情報を発信しています。

ご質問などありましたらお気軽にお問い合わせください。